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from 迫川尚子さん(ベルク副店長/写真家)
「一輪の花のように」
「変革」という言葉の響きは勇ましい。自己変革でも、世の中の変革でも。…ただ、その言葉がもたらすのは、結局あきらめや絶望だったりしないだろうか。 というか、自分が世の中に合わないとか、逆に世の中が自分に向いてないとか、そんなところで変革を求めても、無理がある気がする。 この映画を見て、ドキュメントという手法が好ましく思えたのは、勇ましいだけのスローガンとは別に、こういう自分がいる、こういう世の中があるということを一つ一つ丹念に映像におさめているからだ。それらの映像を追ううちに、どうやらそれは命の危険にもつながる切迫した労働現場だというのがわかる。 テーマは、労働組合の重要性と意義ということになろうが、むしろそれは映画のハイライトの一つというべきかも知れない。絶望的な状況の中になげかけられた一筋の光のように、あるいは一輪の花のように、そこでの労働組合の存在は希望につながっている。 自分(労働者)と世の中(会社)をちょっとずつ変えるだけでも、道は開ける。その手がかりをつかんだような感じだ。 ドキュメンタリーなのでこういう言い方は不謹慎かも知れないが、役者もそろっている。 つまり、まず何より映画として面白かった。 迫川尚子(ベルク副店長/写真家) ビア&カフェBERG(ベルク)
by ordinary_labor
| 2008-07-22 02:40
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